2016/11/03
ヘナの白髪染めの方法|髪が痛まないヘアカラーはあるの?
こんにちは。プロスパー理学美容院の遠藤です。
今回はヘナの白髪染めの方法と効果?髪が痛まないヘアカラーはあるの?というテーマでお話ししたいと思います。
白髪は老化のシンボルみたいだからあまり歓迎されることはありませんね。
最近では白髪を隠せることは簡単にできちゃいますから髪染めを深刻に考えていない方もいらっしゃると思います。
だって30分で白髪がなくなって若々しくなれるなんてお手頃な感じです。
しかし髪や頭皮にトラブルが発生したとしたらどうしますか?
例えば髪を染めたら痒くなるとか痛くなるといった症状が出てくると、
そんな簡単な考えではいられなくなります。髪だって何もしなくても、年々老化していき弱っていくことは間違えありません。
トラブルが仮に発生していたとしても、白髪と髪のダメージを天秤にかけてみた時に、
白髪を他人に見せるくらいなら髪が痛もうが、命がけでも染めたい はずです。
だって、白髪染めを止めると友達になんて言われるだろう?なんて考えただけでも恐ろしいでしょ?
髪の傷みより白髪の憂鬱の方に比重がかかり、白髪染めは絶対にやめられなくなります。
「白髪なんか染めちゃえ」なんて簡単に言う人もいますが、「なんて」とはなんとも無責任な・・・そんな単純なものではありません。」
白髪を染めたとしても一か月もすればまたすぐに伸びてくる白髪に、
いつまで染め続けなければならないのだろうか?髪は薄くならないのだろうか?
と日々悩まれてお疲れの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
染め続けていても髪が痛まなければ何の問題もありませんが、染めれば必然的に髪は痛んでしまうというハイリスクを背負っています。
髪は可能な限り痛ませないで白髪は染めたいと誰もが願うはずです。
痛まないで白髪は染められないのかな?とたどり着いたのがひょっとしたら「ヘナ」という植物ではないでしょうか?
ヘナは今、知られている中で一番髪を傷めない白髪染めだと思っている人も多いと思います。
本当にヘナが一番髪を痛ませない白髪染めなのか?ということに今回はスポットを当ててみたいと思います。
ヘナ以外で痛まないカラーはないのかな?とお探しの方はぜひ今回のブログをお読みくださいね。きっと何かのお役に立つと思います。
まずはヘナがどのようなものなのかを知らなければ話は進みません。ヘナって何?さっそくはじめて行きましょう。
Contents
1.ヘナとは?
ヘナ(ヘンナ)は熱帯地方、主にインド・スリランカ・パキスタン・イランなどに自生しています。
ミソハギ科の低木で1.5~3mくらいに成長する植物です
この植物を粉状にし、お湯で溶いて髪に塗布します。
一度では染まりにくく何度も回数を重ね、長時間おいておくことで白髪にうっすらオレンジ色に染まってきます。
髪が白いよりオレンジの方が目立たないという考え方ですね。
ヘナの歴史は古くて宗教的な意味合いが濃く儀式に使用されている植物です。
たまたまインドに滞在していた方がいて、運よく様子などをうかがうことができました。
生の声と、私が今まで経験してきたことをもとに綴っていきますね。
ではヘナの歴史をたどらなければ、
本当にヘナが髪を痛まない白髪染めなのかどうなのかわかりません。まずはヘナの歴史を調べてみることにしましょう。
2.ヘナの歴史
ヘナの歴史を調べてみると、ヘナは幸福の植物という言い伝えがあるそうです。
結婚式には花嫁さんがヘナでボディペインティング、いわゆるタトゥー(入れ墨)を身体に模様を施します。
髪に染めるというより宗教的な意味合いで使われ始めたのが最初のようです。
インドに滞在されていた方に聞いてみたところ、
ヘナでボディペインティングをした方はよく見かけたけれど、
髪をヘナで染めている人にはお会いしなかったし、ヘナで染めているという情報も耳には入らなかったと言っていました。
ヘナでボディペインィングでかぶれを起こされている方を何人かお見かけしたそうです。
ヘナはかぶれる場合もあるということですね。
さて、ヘナって髪に対してどのような効果があるのでしょうか?
3.ヘナの効果って?
ヘナは髪の色を無理やり抜かなくてもよい(脱色しなくてよい)という利点があります。
通常美容院やスーパーで売られているカラー剤は化学薬品で髪の色を脱色をするから髪を痛ませてしまう場合がほとんどです。
化学的に考えてもヘナの方が痛まないですね。
ヘナが好きで長年染めている方のお話を伺うと、つやつや、サラサラになるし、ふけもなくなったとおっしゃられています。
デトックス効果があるから病気も治る?と、ヘナを絶賛している方もいらっしゃいます。
効果があればそれに越したことはありません。自分が気に入った方法で白髪染めをすることが一番です。
ではヘナは本当に病気を治してくれるのかな?
3-1ヘナは医学?
ヘナを調べていくと、アーユルヴェーダという「生命科学」までさかのぼります。
インドやスリランカ等の伝承医学です。三大伝統医学の一つがインド大陸から生まれたとされています。
これは本当に奥が深いので、調べたらきっと何年もかかってしまいます。
医学のみならず哲学の概念までさかのぼらなくてはなりません。自分の母国、日本の伝統すら勉強不足なのに、他国の歴史を調べるのはちょっときついです。
化学的になぜヘナは染まるのかといえば、髪のたんぱく質(ケラチン)にヘナの主成分が絡みついて色が染まります。
髪の隙間に入って色が染まるのですね。
ヘナが髪の隙間に入り込んだので髪が固くなった手触りがします。
だからでしょうね。硬い感触が髪にハリ、コシが出て、健康な髪になったように思えるのは?
ではヘナには何も問題点はないのか?というお話をしたいと思います。
4.ヘナは問題点が全くないの?
ヘナは天然の植物なので化学薬品よりは安全性は高いと思います。
でも全く問題点はないと言えばそうとも限りません。
ヘナにも弱点はあると思います。おしゃれの歴史をさかのぼることで
安全に白髪が染まる方法が見つかります。急がばまわれですね。
問題1.ヘナはミソハギ科の植物です。ミソハギがかぶれを起こす原因?
植物アレルギーとひとことで言うのは簡単ですが、なぜ植物でアレルギーが起こるのか?そこが知りたいところですよね。
植物というと安全なイメージがありますが、中には慎重に対応しなければならないものもあります。
植物の中には外敵から身を守るための知恵があるからです。
例えばモルヒネやコカインなどの植物は皆様もご存知のように、
一般の方が使用すると娯楽ですが、沈痛や麻酔などの作用がある強い医薬品として使われています。
ヘナはミソハギ科の植物です。ミソハギという植物をご存知ですか?
日本でも栽培されています。赤ピンク色のかわいらしいお花です。
日本ではミソハギというと、お墓やお盆にお供えする盆花として知られています。お清めですね。
ヘナはミソハギが原因でかぶれを起こす場合があります。
ミソハギが出す毒性をミソハギアルカロイドと言います。アルカロイドが、かぶれを起こす原因なのです。
一度でもミソハギにかぶれた場合は 皮膚の細胞に記憶されてしまうので二度とヘナはできなくなります。
最後の救世主だったと思っていたヘナが使えなくなれば精神的にショックを受けるはずです。
問題2. ヘナで染めた髪はパーマがかからない
パーマをかける、かけないということが言いたいのではなく、
パーマのかからない髪になってしまうことは問題があると思います。
ヘナ毛はパーマがかかりにくいというのはすでに美容師の常識になっています。
しかし最近はヘナを突破するパーマ液もできたそうですが、どんなパーマ液なんでしょうね?
すこし強いパーマ液ではないかと想像してしまいます。
ヘナをすると髪が健康になり、ハリが出たからパーマがかかりにくくなったと、説明なさる方もいらっしゃいますが、本当にそうなのでしょうか?
髪にヘナがコーティングされてしまうからではないでしょうか?
コーティングされれば薬液の浸透をめちゃくちゃ悪くなるのは当然です。
薬液が浸透しなければパーマがかからないのです。
純度の良いヘナならば安心だから大丈夫と言う方もいらっしゃいます。
ヘナの鮮度が良くなればなるほど、実は新たな問題が出てきます。
それはどういうことなのかということをご説明させて頂きたいと思います。
問題3.ヘナはゴム成分。髪がゴムになる。
ヘナの成分はゴムです。そう、あの車のタイヤのゴムです。髪がゴムの性質になってしまうことが問題です。
鮮度が良ければよいほどゴム成分の含有量は多いということになり、
ゴム成分の影響でさらにパーマはかかりにくくなります。
パーマがかからない髪質になってしまったことは良い状態ではないと私は思います。
シリコン樹脂が髪についているとパーマがかかりにくいのと少し似ているような気がします。
パーマがかからないところを見ると仮に栄養効果のあるトリートメントをしたとしても、
固いバリアは通過できないからトリートメントをしても意味がないじゃないですか?
このようにヘナでバリアが張ってしまうと、髪は水になじまない性質の髪になっていきます。
健康な髪の条件は、髪に柔らかさは残しておきたいです。
髪はお水にも馴じみ脂にも馴じむ状態ではないと健康な髪とは言えません。
問題4.ヘナは染まりにくいので薬品を入れてしまう場合がある。
白髪を草で完全にカバーするためには魔法のような調味料が必要です。
それが専門用語になってしまいますが、
ピクラミン酸やジアミンといった化学染料です。隠し味といった感じで、ほんのさじ加減で一般向けな味付けの色に仕上げることができます。
以前はこのような化学薬品を配合して白髪が完璧に染まるように設計していましたが、
今は体への影響を配慮して違法とう位置づけられ使用されなくなりました。しかし違法ではないけれど、染料なんて他にもたくさんあります。
一番手っ取り早いのがマニキュアタイプの染毛剤です。
HC色素というもので色のバリエーションも豊富なので重宝します。
しかしやはり欠点もあります。HC色素はシリコン樹脂に似ていて髪に吸着してしまうとなかなか落としにくくなります。
ヘナの葉っぱを実際に育て、市販のヘナの比較してみた観察記録はこちらです。
色はすぐに落ちてしまうのに、目には見えない樹脂は落ちにくいです。
初めはツルツルな手触りで調子が良いのですが、樹脂が少しずつ剥がれていくと髪がぼあぼあでまとまりが悪くなっていきます。
壁のペンキが剥がれると汚いでしょ。
はじめに使い心地が良い物ほど後でしわよせが大きいということも覚えておく必要がありますね。
5.日本人にとって、ヘナは不明瞭な世界?
インドの方にとって、ヘナは長年親しんできた風土と文化に適しているから肌にしっくりなじむのではないでしょうか?
ヘナのことを日本人がどんなに頑張っても風土も習慣も違います。
だから不明瞭な部分が多いのは仕方がないことです。定住すれば少しは理解ができるかもしれませんがそれは現実なかなか難しいですね。
5-1インドの美容院事情は?
インドの散髪屋さんは道端でカットをするそうですよ。
歩いているとよく見かける光景らしいです。短髪にしている男性は髪を日常的にカットをするようですが、さてインドの女性は美容院に行かれる回数はどのくらいでしょう?
だってインド人の女性の皆さまは髪が長いことがステータスです。
インドの方は美人の条件がふくよかな長い髪ですから、そんな大切な髪を頻繁には切らないように思います。
美容院がたくさんあるのかさえも日本人の私には分かりません。
だから日本に入ってくる情報だけではヘナは不明瞭な世界です。一度インドへ行って自分の眼で見て聞いてレポートしなくてはいけませんね。
でも最近考えが変わってきて、ヘナの文化を探るよりも日本の染色の歩みを調べたほうがよほど正確な情報が入ってくると思うようになりました。
日本には天然成分で良いものがたくさんあるのに気が付かない日本人は、本当は天然物は好きではないのかしら?と思ってしまいます。
6.日本人はケミカル商品が本当は好きなんだよね
インドは昔からごま油でマッサージをする文化があります。
彼らはなぜごま油でマッサージをしていたのか科学的根拠はなかったはずです。
が、その油にはとても良い効果があったのです。それは抗酸化作用です。
今でもその伝統は守られていますよね。ヘナとオイルはとても相性が良いと聞きます。
それなのに日本は髪にオイルをつけるという文化を捨て、化学物質で人形のようなサラサラになることが好きになってしまった民族です。
日本にだって、昔から椿油でスキンケアする方法があるけど、
現在使いこなしている人はわずかだと思います。「まだ椿油使っているの?」と古臭いイメージで考えている人も多いです。
日本人の女性は香りにうるさいです。化学薬品の香りの方が好きです。
化学薬品の香料以外は臭い!認めない!と評価する人がおおいです。
天然成分の香料ってもっと素朴な香りです。化学香料に慣れすぎてしまうと天然の香りは麻痺してわからなくなっているようです。
ヘナも草の匂いが嫌だっていう人が結構いらっしゃいますよね。
匂いがどうだとか、髪がキシムだとかブツブツ言うのであれば、天然成分の効果は諦めたほうがよさそうですね。
自然物は素朴です。自然をお相手にするのだからどちらかというと過酷なものです。
自然は私たち人間にこう語りかけてくれているようにように聞こえます。
「自分の身体のことなのだから自分で何とかしなさいよ、だけど少しは手伝ってあげるね。」
甘やかさないで自立できるように協力してくれるのが天然成分のご利益です。
8.ヘナの位置づけ
ヘナは入国ルートがよく分からないですね。
もちろんしっかりしたルートをたどって輸入されていると信じています。
ヘナは今まで化粧品には認可されない雑貨扱いでした。化粧品に認定されないものを雑貨と言います。
以前は天然100%のヘナは染まりにくいため、ヘナに興味を示す日本人はわずかでした。
そりゃ、白髪をきっちり隠したいというのが日本人の本来の目的ですから。
日本人女性の満足度を獲得するために、染まりをよくするために化学薬品を入れていたのです。
化学薬品を配合してしまうとヘナは雑貨という呼び方になります。
雑貨は法規則がない分、誰でも売れることはできちゃいます。
女性に人気のある精油も似たところがありますね。
身の回りにたくさんあるので買う側がきちんと選ばなければいけませんね。
雑貨は皮膚につけてはいけないと法で定めています。
ヘナも雑貨扱いだったため頭皮に使うことは許可が下りなかったのです。
かつらを染めるためにお使いくださいと記載されているものも見たことがあります。
かつらを染めるためにヘナを購入するとは思えませんよね。雑品の場合は髪がつやつやになります、などの効能はうたえないです。
きれいになることって法律の規則で定めなければならないほど体への影響が心配されるものなんですかね?
しかし数年前にやっと白髪が染まりにくい100%ヘナにかぎり化粧品と認められるようになりました。
白髪が染まりにくいと言えども許可がおりたことは、長い道のりだったと思います。
ヘナは草なので果物や野菜のような天産物という考え方もできるから化粧品としての位置付けも難しかったのでしょうね。
結局ヘナは日本の文化ではないので憶測で語ってしまいます。
外国のことを調べるより日本のことを調べる方がよほど明確です。
日本人なんだから日本の風土にあった美容をしましょう。というのが私の強い主張です!
9. 日本の染色法。ヘナ以外にも痛まないカラーはある!
長年ヘナを調べてきた私ですが、インドは故郷ではないのでヘナを知ることは難しいと思いました。
結論は自分の国の文化でできる事があるんじゃないか、ということにたどり着きました。
私がヘナに魅力が薄れてきた理由は、
他国のことは勉強しにくいし入国ルートがわからない。
また染まり方や、手触り、そしてパーマがかかりにくい髪質にさせてしまうことなどからです。
なので日本でできる事だけに集中します!
昔「にやっ」と笑うと歯が真っ黒だった、あの何とも不思議な習慣。
お歯黒に着目します。鉄とお酢をミックスさせて作っていたと思われます。
お歯黒って本当にユニークな日本を代表するファッション文化ですよね。
インドの方がヘナで入れ墨するように、日本の既婚の女性は歯を黒くする文化がありました。
歯を真っ黒に染めるなんては考えられない習慣ですよね。
今、お歯黒つけて街中あるけますか?想像すると気持ちが悪いかも?(笑)
当時はやめろと言っても絶対にやめなかったそうです。
ついにお歯黒禁止令も発令して無理やりやめさせたそうですよ。おもしろいですね。
お化粧や白髪染めは習慣になっているのでやめられないわけがなんとなくわかりますね。
お歯黒は外見的には不思議なファッションでしたが、効能があったからしていたのでしょう。
虫歯予防になっていたそうですよ。日本にはなんてすばらしい文化が残っていたのでしょう。
大先輩に感謝です。では日本の古来から伝わる文化で、いよいよ白髪染めの話に入っていきます。
9-1 .日本のベーシックカラー 伝統美をみなおそう
万葉のむかしから暮らしと共に生きてきた藍。
あらゆる病、災害、身を守るために欠かせなない素晴らしいものです。
天然染めは私たちの先人が我が国の自然と風土の中で永遠の勘と経験、更に高度な技を築き上げた結晶です。
日本の染色は手間暇をじっくりかけているためコストがかかります。需要と供給のバランスで、日本で藍を栽培する方も、藍染職人さんもだんだん少なくなってしまいました。
残念ですよね。
日本のベーシックカラーの藍の文化をたどると面白いことがわかりました。
自然がお相手なだけに、色の状態を安定させることは難しいです。つまり藍は色落ち(退色)が早いということです。
しかし日本の藍染めは退色しにくいと高評価を海外の方から頂いていました。
さっそく日本の藍を知った海外の方が、母国にもち帰り藍染の研究をしたそうです。
けれど色落ちの部分でてこずったんでしょうね。結局化学の力を加えなければできなかったのが藍色だといわれています。
初めてできた化学染料の第一号が藍だともいわれています。驚きですね。
日本の藍はが色落ちしにくかったのはなぜかと言えば、媒染効果に柿渋を使っていたことです。外国人はそこを見破れなかったみたいです。
昔は身分の高い人だけが柿渋染めの衣を身にまとえたのです。
平民には手の届かない存在だったので今も柿渋の良さが一般人にはなじみがないのはそのせいかもしれません。
柿渋を身近に感じることができるのは富裕層でした。今、「柿渋っていいよね」と話の中に出て来ても無反応です。
藍は水に溶けないって知っていますか?でもヘナに使用しているインディコ(藍)はお水にすぐに溶けます。これは私の中での七不思議です。
藍は発酵という手間のかかる技術を施さなければ水に溶けないです。
発酵にはコストが非常に高くなり、手を出せないほどの高額になってしまいます。
消費者はどうしても安いもの、安いものへと関心が向くため、藍をきちんと発酵させて使用している人が減ってきてしまったのです。
消費者が手軽に使用できる価格となると、どこか見えないところでコストダウンの方法を考えなければ消費者が手軽に髪を染めることはできなくなります。
コストダウンのためには化学薬品をどうしても使わなくてはならなくなります。
価格を重要視するのであれば安全性は諦めるしかありませんね。
私がヘナに対する疑問の一つは藍の安全性です。
体に塗布するものだからこそまじめに発酵技術に取り組んでいる藍を使用したいと思います。
しかし、天然発酵藍ですら白髪は染まらなかったという報告があります。
ヘナや藍を実際に育て染まり具合を見てみました。
市販のヘナと自家製のヘナや藍と色見がだいぶ違うことに疑問が浮上してきました。
10. 安全に白髪染めをする方法があります!
日本人の職人は昔からまじめにコツコツ仕事を取り組む人が多いです。
鉄、藍、そして媒染効果のある柿渋で手間暇かけた材料選びをして染め物をしていました。
そういう日本の良いところは次の世代に受け継ぎたいですよね。
最近は若白髪で悩まれている方も増えています。若い頃は髪も成長過程途中ですから、可能な限り自然治癒力で白髪が改善できれば理想ですね
10-1触媒効果のある柿渋を知ろう
柿渋は日本を代表するものです。聞いたことがあるけれど柿渋がよくわからない方も多いと思いますのでご説明したいと思います。
柿果実を搾汁し発酵させてろ過した物を言います。
柿は今のように大きさではなく⒉~3㎝くらいの大きさの柿です。ここでも発酵の技術が必要です。日本は発酵の技術は古来から受け継がれています。
柿渋という言葉は聞いたことがあるけれど柿渋効果が良く分からないという方へ折角の機会ですのでご説明させて頂きたいと思います。
10-1柿渋の効果
柿渋は昔から幅広く日本の知恵として取り入れてきたものです。食べ物というよりにも多種多様多目的に使われてきました。
例をあげると、柿渋は昔から殺菌効果や民間薬として重宝されてていたのです。
固いものをなめすこともできます。例えば固い竹などは柿渋で柔らかくして竹細工などができます。
漁師さんは激しい波風に耐える強い網を作るためには、柿渋に浸すことで強い漁網ができました。
昔の方は防寒具として動物の皮を羽織っていました。
動物の皮は腐敗と同時にすぐに固くなってしまうため柿渋に付け込んでいました。
そうすることで皮は柔らかくなることを先代達は生活の知恵とし柿渋をふんだんに取り入れていました。
まだまだたくさんの使い方をしてきた柿渋です。狩猟をしていた時代から生きるための知恵をたくさん蓄えていたんのですね。
美容部門では柿渋を利用した安全な染色です。
しかし残念なことに。本来は毒性が全くない柿の渋が、現代人の皮膚に反応してしまう人が現れたのです。
その理由は化学薬品ばかりを日常的に使用しすぎた結果起きてししまった現象です。
なぜ民間薬や殺菌効果として使用していた柿渋に反応する日本人になってしまったのでしょうか?
それは現代病の一つである自己免疫疾患という体質異変が起きてしまったからです。
自己免疫疾患とは毒性のないものにまで反応してしまう体質のことを言います。
10-2 柿渋に反応するのは自己免疫疾患
最近、自己免疫疾患の人が非常に増えています。
昔はなかった花粉症はまさに現代病の象徴です。杉は人間が誕生する前から存在していて、後から生まれた人間が大先輩の杉のせいだと言って威張っています。
これでは杉に申し訳ないです。
杉には毒性なんて本来ありません。化学物質がくっ付いて反応を起こします。
小麦を食べて死亡してしまう事故もありました。本来小麦で死亡なんて考えられないことです。信じられないことが起きているのです。
毒がなくても、なんにでも反応してしまう現代病のことを自己免疫疾患と言います。
美容の世界では自己免疫疾患が一番のネックになっています。
だって毒性がないもので反応してしまうんですよ。責任の取りようがありません。
自然の摂理に逆らってきたことで、自然の恩恵を受けられなくなってしまったんです。本当にもったいないですね。
解決法は一つあります。自然に寄り添うことです。必要がなかった化学薬品を乱用をしていないのか?見直してみることが最初の一歩です。
ヘナはアルカロイドに反応してしまうと一生使用できなくなりますが、柿渋は自己免疫疾患という体質を正常に戻せば自然の恩恵を頂くことができます。
柿渋は今までしていたことの通信簿です。
健康な方は絶対に反応しないです。もし柿渋に反応したら体質改善が必要です。
薬ばかりに頼らず皮膚を強くすることは、いつまでも肌が若々しさを持続できるということです。
天然藍染めは、私たちの先人が我が国の自然と風土の中で永年の勘と経験と高度な技を育み築き上げた結晶です。
先人の技術を受け継ぎ美容に適用したのが天然発酵藍染めです。その効能は驚くほど素晴らしいです。
30分で白髪が染まっちゃうということに、「なんで染まるんだろう?」と関心を持つと何かが見えてくると思います。
ひょっとしたら身体にすごく負担をかけているのかもしれませんよ。
無理の積み重ねはいつかトラブルを招きます。自分にトラブルが起きないとしても次の世代へとつなげてしまう場合もあります。
この先トラブルに遭遇したくないと思われる方は、無理のない方法で安全に白髪対策をしてみたらいかがでしょうか?
日本の自然と風土が育てた伝統の美学。鉄、藍、そして柿渋を使用した白髪をそめるという感覚ではなく、
白髪をなおしていきましょうというご提案をさせて頂きます。
もちろんおしゃれは人それぞれ培ってきた考え方はあり個人の自由です。
好きなことを好きな方法でなさることが一番良いことです。何か髪や皮膚でお悩みのことがあれば参考にしてくださいネ。
ヘナの色はオレンジ以外はできません。オレンジ色が派手すぎてしまうので茶色にしたいという方もいらっしゃると思います。
オレンジ色を茶色にするには、インディゴ(藍)を配合するというテクニックがあります。果たしてインディゴでオレンジ色が茶色になるのでしょうか?
藍の葉っぱを実際に育てて染まり具合を観察してみましたが、なかなか奥が深く、ただいま経過観察中です。素人では判断は難しそうです。
まとめ
ヘナは北アフリカ、西南アジアなどの原産の植物です。
ヘナは結婚式などで花嫁さんが身体に施す入れ墨が始まりではないかと言われています。
後に髪や爪を染めたりするようになってきました。ヘナは植物なので化学薬品よりは痛まないと思います。
ただ絶対に安全か?と問われれば問題点もあります。
ヘナはミソハギアルカロイドを保有する植物なので、
ミソハギに一度かぶれてしまうと、皮膚の記憶細胞に記憶されてしまうので、二度とヘナはできなくなります。
またパーマがかかりにくくなる髪質にしてしまうことは大きな問題だと思います。
パーマがかかりにくいのは毛髪にヘナを被膜させただけではなく、
毛髪の内部にまで入り込んでしまいます。それは本来あるべき髪の柔らかさを失う原因です。
ヘナは外国のものなのでルートが鮮明ではない点や色を少しでも定着するためには、化学的な物質も配合されている場合があるので心配もあります。
純度が良いヘナだから安心だと思いがちですが、
純度が良ければよいほどミソハギのゴム成分の含有量は多いので毛髪がどんどんゴム質になっていく可能性があります。
他の国の情報は入りにくく、安全性を調べることは困難です。
ならば日本人なのだから日本の伝統文化で髪を染めたらいいじゃない、というご提案をさせて頂きます。
日本の伝統は良いものがたくさんあります。先人たちが我が国の自然と風土の中で築き上げてきた結晶がたくさんあります。
暮らしと共に生きてきた日本の技術はあらゆる病、災害から身を守るために欠かせなかったものです。
日本の風土にあった伝統文化である鉄、藍、柿渋などで白髪を染めながら改善して黒髪に戻していきましょう。
しかし昔の民間薬だった柿渋に反応する現代人の身体の変化に 自然物と寄り添うことの難しさに戸惑っています。
おしゃれは自由意志です。好きなことを楽しむのが一番ですが、もしも悩みがでた時にご参考になれば嬉しいです。

プロスパー理学美容院オーナー。
横浜市泉区和泉町にて、「毒性のある化学薬品を一切使わない」美容院をオープン。
「あの頃の自分に戻れる」をコンセプトに、薄毛、白髪、縮毛、損傷毛に悩んでいる方を、
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